インビザライン矯正のデメリットと7つの効果的対策
インビザライン矯正のデメリットを知って後悔しないために
インビザライン矯正は、透明なマウスピースで歯を少しずつ動かしていく矯正方法です。目立ちにくく取り外しができるため、近年多くの方に選ばれています。しかし、メリットばかりに目を向けると、治療開始後に「こんなはずじゃなかった」と感じることもあるのです。
私は松本歯科大学で長年矯正治療に携わってきましたが、インビザライン治療において患者さんが抱える悩みや不安を数多く見てきました。治療を成功させるためには、メリットだけでなくデメリットも正しく理解しておくことが大切です。
この記事では、インビザライン矯正の7つのデメリットと、それぞれに対する効果的な対策をご紹介します。これから矯正を検討されている方はもちろん、すでに治療を始めている方にも役立つ情報をお届けします。

デメリット1:長時間の装着が必須
インビザライン矯正の最大のデメリットは、1日20時間以上の装着が必要なことです。自由に取り外せるからといって、気軽に外していると治療効果が得られません。食事と歯磨きの時間以外は常に装着する必要があります。
「取り外せるから楽」と思って始めたものの、実際には自己管理の難しさに直面する患者さんは少なくありません。特に社会人の方は、会食や接客の機会が多いと装着時間を確保するのが難しくなります。
効果的な対策
装着時間を確保するためには、食事の時間を短くまとめることが効果的です。例えば、間食を減らして1日3回の食事にまとめれば、マウスピースを外す回数を減らせます。また、外出先での歯磨きセットを常に持ち歩き、食事後すぐに装着できるよう準備しておきましょう。
スマートフォンのタイマーアプリを活用して装着時間を記録するのも良い方法です。自分の装着パターンを把握することで、より効率的な管理ができるようになります。
デメリット2:歯の動きに限界がある
インビザラインは、すべての歯並びの問題に対応できるわけではありません。特に重度の出っ歯や受け口、埋伏歯(歯茎に埋まった歯)の矯正には不向きな場合があります。
マウスピースは歯の上から被せるタイプの装置なので、歯根の動きをコントロールするのが難しいのです。そのため、大きく歯を動かす必要がある場合や、歯を回転させる複雑な動きが必要な場合は、従来のワイヤー矯正の方が適していることがあります。
効果的な対策
治療を始める前に、歯科医師との十分なカウンセリングを受けることが重要です。ご自身の歯並びの状態がインビザラインに適しているかどうか、専門家の意見を聞きましょう。
場合によっては、インビザラインとワイヤー矯正を組み合わせたハイブリッド治療も選択肢の一つです。最初にワイヤーで大きな動きを作り、その後インビザラインで仕上げるという方法もあります。
歯科医師の技術や経験によっても治療結果は大きく変わります。インビザライン治療の実績が豊富な歯科医師を選ぶことで、より良い結果を期待できるでしょう。
デメリット3:痛みや違和感がある
「マウスピース矯正は痛くない」と思われがちですが、実際には痛みや違和感を感じることがあります。特に新しいマウスピースに交換した直後は、歯に圧力がかかるため痛みを感じやすくなります。
また、マウスピースの装着によって話しづらさや唾液の増加などの違和感を覚える方もいます。これらの症状は個人差がありますが、治療初期に特に強く感じられることが多いです。
効果的な対策
新しいマウスピースへの交換は就寝前に行うと良いでしょう。睡眠中に徐々に慣れることができ、痛みを感じる時間を減らせます。
どうしても痛みが強い場合は、歯科医師に相談の上、市販の鎮痛剤を服用するのも一つの方法です。ただし、痛み止めに頼りすぎないよう注意しましょう。
話しづらさについては、普段から意識して話す練習をすることで徐々に改善します。最初の1週間ほどは慣れるまで大変かもしれませんが、多くの患者さんは2週間程度で違和感なく話せるようになります。

デメリット4:歯と歯の間を削ることがある
インビザライン治療では、歯を動かすスペースを確保するために、歯と歯の間を少量削る「IPR」という処置が必要になることがあります。通常は0.5mm程度と微量ですが、「歯を削る」という行為に抵抗を感じる方もいらっしゃいます。
特に歯並びが混雑している場合や、抜歯を避けたい場合にIPRが選択されることが多いです。削った量が多すぎると、食べ物が詰まりやすくなるというデメリットもあります。
効果的な対策
IPRについては、事前に歯科医師から十分な説明を受け、どの程度削るのか、なぜ必要なのかをしっかり理解しておくことが大切です。不安な点があれば、遠慮なく質問しましょう。
IPR後は、歯間ブラシやフロスを使った丁寧な清掃が重要になります。食べ物が詰まりやすくなった場合の対処法についても、歯科医師に相談しておくと安心です。
また、IPRの代わりに他の方法でスペースを確保できないか、歯科医師と相談してみるのも一つの選択肢です。場合によっては、部分的なワイヤー矯正との併用も検討できます。
デメリット5:奥歯の噛み合わせが悪くなることがある
インビザライン治療中に、奥歯の噛み合わせが悪くなる「オープンバイト」という現象が起こることがあります。これは、マウスピースを装着することで奥歯の間に隙間ができ、噛む力が矯正力として作用してしまうためです。
特に歯ぎしりや食いしばりの癖がある方は、この症状が出やすいと言われています。噛み合わせが悪くなると、食事がしづらくなったり、治療後の安定性に影響したりする可能性があります。
効果的な対策
奥歯の噛み合わせの問題を防ぐためには、歯ぎしりや食いしばりの癖がある方は特に、定期的な通院が重要です。歯科医師は噛み合わせの変化を早期に発見し、適切な対応を取ることができます。
また、就寝時にナイトガードを使用することで、歯ぎしりによる影響を軽減できる場合もあります。これについては、担当の歯科医師に相談してみましょう。
治療計画の段階で、奥歯の噛み合わせに特に注意を払ってもらうよう依頼するのも良いでしょう。経験豊富な歯科医師であれば、噛み合わせの問題を予測し、予防策を講じることができます。

デメリット6:マウスピースの管理が手間
インビザラインは取り外しができる分、マウスピースの管理が必要になります。食事のたびに外し、歯磨き後に装着するという手間があり、外出先では特に面倒に感じることがあるでしょう。
また、マウスピースを紛失したり破損したりするリスクもあります。特に外食時や旅行中は注意が必要です。マウスピースを紙ナプキンに包んでゴミとして捨ててしまった、というケースも少なくありません。
効果的な対策
マウスピース専用のケースを複数用意し、家庭、職場、カバンの中など、様々な場所に配置しておくと便利です。透明や白色のケースは見落としやすいので、目立つ色のケースを選ぶと良いでしょう。
マウスピースを外した際は、必ずケースに保管する習慣をつけましょう。ティッシュやナプキンに包むと、ゴミと間違えて捨ててしまう危険があります。
また、マウスピースの洗浄も重要です。専用の洗浄剤を使用するか、ぬるま湯と中性洗剤で優しく洗いましょう。熱湯や強い洗剤はマウスピースを変形させる原因になるので避けてください。
デメリット7:費用が高額
インビザライン矯正は保険適用外の自費診療となるため、費用が高額になります。一般的に、全体矯正で70〜100万円程度、部分矯正でも30〜50万円程度かかることが多いです。
また、治療中にマウスピースを紛失した場合や、治療後の調整が必要になった場合は、追加費用が発生することもあります。経済的な負担は、インビザライン治療を検討する上で重要なポイントです。
効果的な対策
多くの歯科医院では、分割払いやデンタルローンなどの支払い方法を用意しています。自分の経済状況に合った支払い計画を立てることで、一度の負担を軽減できます。
また、医療費控除の対象となる場合もありますので、確定申告の際に忘れずに申請しましょう。年間の医療費が一定額を超えると、税金の還付を受けられる可能性があります。
複数の歯科医院で相談を受け、治療内容と費用を比較検討するのも良い方法です。ただし、単に安いからという理由だけで医院を選ぶのではなく、治療実績や設備なども考慮して総合的に判断しましょう。

まとめ:デメリットを理解して成功する矯正治療
インビザライン矯正には、長時間の装着が必要なことや歯の動きに限界があること、痛みや違和感、歯を削る可能性、奥歯の噛み合わせ問題、管理の手間、高額な費用といったデメリットがあります。
しかし、これらのデメリットを事前に理解し、適切な対策を講じることで、多くの問題は回避または軽減できます。何より大切なのは、信頼できる歯科医師を選び、十分なカウンセリングを受けることです。
インビザライン矯正は、適切な症例選択と患者さん自身の協力があれば、非常に効果的な矯正方法です。デメリットを理解した上で、自分に合った矯正方法を選択しましょう。
もし山梨県甲府市で矯正治療をお考えでしたら、専門的なチーム医療を提供する「歯科・矯正歯科 GOOD SMILE」にぜひご相談ください。インビザライン矯正をはじめ、お一人おひとりに合った最適な矯正治療をご提案いたします。
矯正メニュー 歯科矯正歯科goodsmileで詳しい情報をご覧いただけます。美しい笑顔のために、専門家によるサポートを受けてみませんか?

監修者情報
歯科・矯正歯科 GOOD SMILE院長 薄井陽平
保有資格など 歯学博士
松本歯科大学 小児歯科学講座 非常勤講師
略歴 2001年3月 松本歯科大学歯学部卒業
2001年4月 歯科医師免許取得
2001年4月 松本歯科大学 歯科矯正学講座入局
2001年4月 松本歯科大学 歯科矯正学講座医員
2003年4月 松本歯科大学 歯科矯正学講座助手
2004年4月 松本歯科大学 硬組織疾患制御再建学講座
臨床病態評価学博士課程入学
2007年4月 松本歯科大学 歯科矯正学講座助教
2009年6月 学位取得(歯学博士)
2012年4月 松本歯科大学 歯科矯正学講座助教 教任期満了
2015年10月 松本歯科大学 小児科学講座 非常勤講師就任
ごあいさつ
はじめまして、GOOD SMILEの薄井です。歯・矯正に関することはもちろん、口腔内のお悩みなら何でもご相談ください。患者様のお悩みが解消できるよう、もっとも合う治療方法について一緒に考えさせていただきます。